体にいいものにこだわって! 悠々粋亭

体にいいものにこだわって! 悠々粋亭

20140421コレステロールの新常識!

Last update 20150825
2014年4月21日 ≪主治医が見つかる診療所≫より
血液や血管の病気を徹底予防 コレステロールの新常識
    

動脈硬化をはじめ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす要因といわれるのが「コレステロー
ル」!しかし、近年研究が盛んになり、これまでの常識を覆す新しい事実が次々と判明!
実は、コレステロール値が高い人だけが血管の病気になるわけではないのだそうです。
コレステロールが多い食品を食べても、必ずしもコレステロール値が上がるわけではな
い!?
心筋梗塞や脳梗塞の予防に繋がる、食材や運動法も紹介されました。


コレステロール値が基準値内であったにも関わらず、
心筋梗塞を起こしてしまった男性


担当の医師 岡部医師
◎コレステロール値と動脈硬化や心筋梗塞との意外な関係が明らかに
2年前に「心筋梗塞」を発症した55歳の男性。
仕事中に突然焼けるような胸の痛みを感じた彼は、3本ある血管の内1本は100%詰ま
り、1本は90%詰まっている状態だったそうです。

■心筋梗塞などの血液の病気はどの様にして起こるのでしょうか?
一般的にコレステロールを含む食品を摂ると、そのコレステロールは小腸から吸収され、
血管に入り、血液中のコレステロールが多い状態が長く続くと、それらが血管の壁に入り
込み、動脈硬化を起こすことがある。この動脈硬化が進行すると、「心筋梗塞」や「脳梗塞」
などの重大な病気引き起こしてしまうことがあるそうです。

◎これを知らないと損する、コレステロールの新常識
一般的な血液検査の項目には…2つのコレステロールの値があり
善玉と言われる、HDLコレステロール・・・基準値40以上95未満(mg/dl)
悪玉と言われる、LDLコレステロール・・・基準値70以上140未満(mg/dl)
※日本動脈硬化学会による資料

血液の専門家、岡部医師の解説
コレステロールは、細胞の膜の原料だったり、ホルモンの材料だったりと、体にとって必
要なものですが、多過ぎると動脈硬化の原因になります。
ただ、高めの人はたくさんいらっしゃいますが、コレステロール値が高い人が必ず動脈硬
化になるとは限らず、逆にコレステロール値が基準内であっても動脈硬化になる人はいる
そうです。


LH比とは!?

担当の医師 岡部医師
■コレステロール値が基準値内にも関わらず、心筋梗塞になってしまったのは何故でしょうか?
コレステロール値に異常はなかったが、LDL悪玉コレステロールとHDL善玉コレステ
ロールの比、「LH比」に問題があったのだそうです。

■コレステロールの「LH比」とは何でしょうか?
LH比とは、LDL悪玉コレステロール値をHDL善玉コレステロール値で割った数字の
事で
2・0以下が基準値で、それ以上は動脈硬化を起こしやすくなり、
2.5以上になると、心筋梗塞などのリスクが急増するのだそうです。

本当にチェックすべきなのは、コレステロールそのものの高さではなく、
LDL悪玉コレステロールと、HDL善玉コレステロールの比率

■コレステロールは1種類しかない!?
コレステロールそのものは、悪玉も善玉も同じで1種類しかなく、悪玉コレステロールと
いうのは、主に肝臓で生成され、血管を通じて体全体に運ばれるコレステロールの事で、
運ばれたコレステロールは、細胞やホルモンの材料となる重要な役割を持っているのだそ
うです。
一方、善玉コレステロールは細胞やホルモンの材料に使われず、肝臓に戻って行くコレス
テロールの事で、役割の違いによって、善玉、悪玉と呼ばれているのだそうです。

■LH比はLDL悪玉コレステロール値をHDLコレステロール値で割った数値のことで
LH比=悪玉コレステロール÷善玉コレステロール
・2.0以下が基準値
・2.0以上は動脈硬化のリスク増加
・2.5以上は心筋梗塞などのリスク増加。

※「心筋梗塞」や「脳梗塞」の要因は、コレステロールの高さではなく『LH比』の高さ

<岡部医師>
LH比は、最近注目されてきた値。LDL悪玉コレステロールが基準値範囲内でも、心筋
梗塞を起こす人がいるという事でこれが注目を浴びてきている。
血液検査表には、LH比が載っている所が多いが、LH比が載っていない病院もある。

■総コレステロール値
一般的な血液検査に、通常、総コレステロール値という項目があります。
総コレステロール値は、一般的にLDL悪玉コレステロール+HDL善玉コレステロール
+(中性脂肪×0.2)で計算されるそうです。
これは、体全体の血中コレステロールのおよその量を表す数字で、一般的に、コレステロ
ール値が高いという場合、この値を言う事が多いそうです。
基準値は、140以上220未満(mg/dl)。
※日本動脈硬化学会より

<上山医師>
コレステロールは、低いほど良いのではないかと思われている節があるが、低すぎてもい
けない。
薬で数値だけ下げすぎてしまうと、脳出血の可能性が上がる。

<姫野医師>
低コレステロールは、骨粗しょう症になりやすいというデータもある。
コレステロール値だけで見ないで、LH比を見ていくのは大切。

<新見医師>
総コレステロールが220より上で、体に問題がない人もいる。
そういう方も、LH比は参考にすると良い。

●コレステロールの新常識(1)
LH比が高い人が心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすい。


草野ポイント(1)
血管の病気を予防する上で、気を付けなくてはいけないのは、コレステロール値の高さよ
りもLH比の高さ。
このLH比を2以下にする事で、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを下げる事ができる。



コレステロールを多く摂っても、悪玉コレステロール値は上がらない?
(1) LDL悪玉コレステロールを減らす
(2) HDL善玉コレステロールを増やす

■コレステロールを多く含む食品(一部 食材100g中)
・卵黄 1400mg
・イクラ 480mg
・鶏のレバー(生)370mg
・スルメ 980mg
※日本食品標準成分表2010より

◎コレステロールを多く含む食品
・マヨネーズ ・魚卵 ・卵(全卵)
・レバー ・イカ ・タコ
※厚生労働省HPより抜粋

⇒こうしたコレステロールを多く含む食品をたくさん摂ると、必ずLDL悪玉コレステロ
ール値が上がってしまうという一般常識は、実は間違いだったそうです!?

体の中にある悪玉コレステロールの内、およそ7~8割は肝臓で生成されるもので、
食事から吸収されるコレステロールは、残りの2~3割。
コレステロールの多い食品を摂取しても、悪玉コレステロール値に影響するのは、2~3
割だけで、日本人の半分以上が、コレステロールを含む食品を摂ったとしても、悪玉コレ
ステロール値は上がらないとの報告もあるそうです。

逆に気を付けるべきなのは、コレステロールを含んでいなくても、肝臓で悪玉コレステロ
ールを生成するのを促進してしまう食品。それが、「飽和脂肪酸」

■飽和脂肪酸とは!?
一般的に溶ける温度が高く、常温では固体の脂の事で、摂りすぎると、動脈硬化を起こし
やすくなると言われており、肝臓で作り出されるコレステロールの材料になっているもの。

◎飽和脂肪酸を含み、コレステロール値を上げる食品
・脂の多い肉 ・チョコレート ・卵黄 ・即席麺
・ポテトチップ ・バターやチーズなどの乳脂肪分 ・これらの加工品
※厚生労働省HPより抜粋

⇒これらの食品を多く摂ると、コレステロールを含む食品を摂るよりも、LDL悪玉コレ
ステロール値が上がりやすいのだそうです。


<丁医師>
植物性の脂肪の中にも飽和脂肪酸はたくさんある。植物だから安心という事はない。

<南雲医師>
室温で固まるのが飽和脂肪酸。室温で固まりにくいのが不飽和脂肪酸。
魚のオイルであるEPAやDHAなどは不飽和脂肪酸で固まらないオイル。
植物のオイルも固まらない。

●コレステロールの新常識(2)
飽和脂肪酸を多く含む食品をたくさん摂ると、LDL悪玉コレステロール値が上がりやす
い。


草野ポイント(2)
コレステロールを多く含む食品をたくさん食べたからと言って、全ての人のコレステロー
ル値が上がる訳ではない。
それよりも飽和脂肪酸を含む食品の摂取に気をつける事の方が大切である



LH比を改善!悪玉コレステロールを減らす食事

担当の医師 岡部医師
悪玉コレステロールを簡単に効果的に減らす事ができる食事があるそうで、
岡部医師が主催する食事会を取材!

■メニューのポイント
モズク
モズクのヌルヌル成分はアルギン酸という食物繊維の一種で、腸の中でコレステロールが
吸収されるのを抑える働きがあるそうです。
アルギン酸は海藻類に多く含まれ、昆布やヒジキ、ワカメなどでも同様の効果が期待でき
るとのこと!

ブロッコリー
ブロッコリーに含まれる天然アミノ酸、SMCSは悪玉コレステロールを分解して排出し、
酵素の働きを促すと言われているそうです。
キャベツにもSMCSは多く含まれている。

■悪玉コレステロールを減らす食品
●豆腐や納豆などの大豆製品
大豆に含まれるサポニンには、悪玉コレステロールを分解する働きがあると言われている。

●イワシやアジなどの青魚
青魚に含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らす働きがあると言われている。

◎コレステロール値を下げる食品
・大豆製品 ・野菜
・海藻類 ・青魚
※厚生労働省HPより抜粋


LH比を改善!善玉コレステロールを増やす運動

担当の医師 岡部医師
ある運動法を実践し、善玉コレステロールが増えたという方たちを取材。
※長野県・松本市

■HDL善玉コレステロールが上がる運動とは?
インターバル速歩
(1)インターバル速歩とは、ややきつい早歩きで3分間。
(2)その後、ゆっくりで3分間歩き、疲労を回復。
これで1セット。これを1日に5セット、1週間に4日行えば効果があると言われている。

●どうして、インターバル速歩で善玉コレステロールが増えるのか?
考案者・能勢博(のせ ひろし)信州大学教授によると、早歩きをすると、有酸素運動になり
肝臓での脂肪の代謝が上がると共に、善玉コレステロールの生成も活発になり、その量が増え
るのだそうです。

◎インターバル速歩で大事なのは、早歩き
ずっと早歩きでも良いが、疲れてしまう為、ゆっくり歩きと交互に行っている。
能勢教授によれば、1週間当たりの速歩の時間が、60分以上になれば効果が表れてくる
速歩は分けて行っても良いそうです。

例:通勤時に3分間早歩き、帰り道に3分間早歩きという方法でも大丈夫。
1週間で早歩きの合計が60分になれば良いのだそうです。

●インターバル速歩 早歩きの際のポイント
ポイント(1)
腕を強く振り、足を大きく踏み出す

ポイント(2)
かかとから地面に着ける<BR>
⇒かかとから地面に着けて早歩きをすると、ふくらはぎに刺激を与え、血行が良くなる<BR>
<岡部医師>
マラソン選手はHDL善玉コレステロール値が高い人が多い。

<姫野医師>
糖質を減らすと、ほとんどの人はHDL善玉コレステロールが上がってくる。
糖質を摂らないでいると、肝臓に負担がかからないので、HDLの合成が進んでいく。
さらにLDLも下がっていくので、LH比は改善していく。

<秋津医師>
少量のアルコールを摂る人と、一切お酒を摂らない人を比較すると、
少量のアルコールを摂った人の方が、善玉コレステロールが増えると言われている。
善玉コレステロールを増やすと言われる飲酒量(1日)は、
日本酒なら0.7合以下、ビールなら中ジョッキ1杯以下、ワインならグラス1杯以下。

草野ポイント(3)
LH比を下げて、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ為には、モズクやブロッコリーなどを食事に
取り入れて、悪玉コレステロールを下げる方法と、有酸素運動で善玉コレステロールを上
げる方法の2つがある。
どちらも普段から少しずつ行う事がとても大切である。

<岡部医師>
LH比というのは、動脈硬化に対して大変重要な指標。
ただし、動脈硬化を進めるのは、他にもタバコや糖尿病、高血圧など色々ある。
LH比さえ下げれば健康になるという訳ではないので注意。

合わせて読みたい
2015年8月15日 サタデープラス≪Dr.プラス≫より
『血管を若返らせる2つの新常識!』≫



★「健康寿命を延ばす」に関する図書のご案内≫


レシピのご紹介~(^^♪
※このページでご紹介の健康レシピをマイブログ
”からだにいい!『健康レシピ』でご紹介したいと思います~(^^♪
★『粉豆腐』≫ ★『ギバサ』≫ ★国産『米油』≫ ★認知症≫ ★健康寿命≫


© Rakuten Group, Inc.